人生後半の『ほぼ写真日記』

笹の葉8の日々散歩とひとりごと

《ミニチュア📷日記》いちご大福*和菓子物語⑤

この和菓子屋の物語も⑤となった


和菓子とお茶の評判の二枚看板で


商いをしている来歴も明らかになった所


さて今回は…


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季節の先取りは商いの習いと言うが


店先の幟旗にはもう〈いちご〉の文字が染め抜かれている



早速いちごの文字に引かれるように客がやってきた





この店のいちご大福は


茶が評判なだけあって



いちごの周りを抹茶餡がくるんだ変わりダネ


いちごの酸味と抹茶のあんこが絶妙だ





そして


もう1種類は小豆餡



茶屋時代から〈あんこ〉には定評がある分


これも実に美味い





どちらも甲乙つけがたく


たいがいの客は両方所望してしまう





作業場から運ばれてきたばかりの大福は


もっちりとした求肥が見た目にも柔らかく


上品な甘みと重厚感のある食べ応えを想像して


自ずから唾液がわく





件の客が声をかける


「出来立てを買わないのは名折れとくらぁ


いちご抹茶(大福)を6つばかり包んでくれ


もちろんいちご(大福)はここで食ってくぜ」



大福がのどにつかえそうなくらい威勢がよい


いちご好きの甘党とは人は見かけによらぬもの



箱に詰めて

包装紙が粋だねぇ

   
ミニュチュア村でもご多分に漏れず


QRコード決済に移行しているが



「これじゃ払った気がしない」と


客が5千円札を置いた



見切れているのはPuchi PAY

おつり¥3,290也



店主はおつりを渡しながら


「毎度ありがとう存じます。


只今いちご大福をお持ちしますので


お掛けになってお待ちください」と言う





運ばれてきたいちご大福には冷たいお茶が添えられている



客「あんこといちごは”出会いもん”とはよく言ったぜ


  また暖房の効いた所で飲む冷たい茶がこたえられないねぇ」





店主は客の胸のすくような


食べっぷり飲みっぷりに目を細める



店主
「今日は菓子に合わせてこのグリーンティーをお出ししましたが


お気に召したようで何よりでございます。」



裏面に能書きがある


客は


「長っ尻はいけねぇな。


美味かった、また寄せてもらうよ」


と帰っていった



なんとも鯔背な客であった


人は見かけによらぬもの…



※ひとりごと


自分がグリーンティーを始めて飲んだのは


小学校2年か3年生だった



お茶屋の友達がいて


その子の家で遊んでいる時に出してもらった



走り廻って乾いたのどに


とてもおいしく感じられたのが印象に残っている



グリーンティーのミニチュアを見た時


なんだか懐かしくて


50年前の味覚の思い出が蘇った



現在のグリーンティーが


どんな味なのかは知らないが…