《ミニチュア📸日記》宅配便と浮き燗の話
(前回からつづく)
ミニチュア村の蕎麦屋「笹八庵」の親父の声がする
「旦那ぁ~失礼しますよ、預かった宅配便をお持ちしました」
注)親父=馴染みの蕎麦屋の店主。過去に親父の昔語りを聞いた事がある仲
見ればかなり大きな段ボール
冷凍…ナマモノ…カニ、とある
とりあえず段ボールを開けてみると
おやっ、カニの他に、黒毛和牛もあるぞ
まぁ…とりあえず中を見てからだ
こりゃいい
親父「旦那ぁ、宅配便はことの次いでで
お年始がわりにこれを持ってきましたぜ」
ちょいと今日はご趣向で、燗酒を召し上がってくだせぃ
燗は「浮き燗」、「浮かし燗」ってね、あの幸田露伴先生も言ってますが
近頃は「電子レンジ」ってな物で済ますそうですが
炭をおこした鉄瓶の中でお銚子がひっくり返らないように、お銚子の首をつまんで斜めに浮かしながら温める…
ぬるくもなくつけすぎもせず、ちょうどいい頃合いですぜ
さぁ~一盃
何、そば焼酎を飲んでたって?
まぁ…今日はだまされたと思ってこれを試してみてくださいよ
一緒に酒を飲みたい人間はそうそういないが
親父さんの話を聞きながら心地よく宵がふけていった…
※ひとりごと
幸田露伴と言えば「五重塔」
孫の青木玉(幸田文の娘)さんのエッセイに、露伴の夕食の給仕をしている描写があったのを思い出した
そこに「浮き燗」のくだりが出てくる
何気ない描写なのになぜか記憶にある
更に「見立て」という遊びの描写
汁物のお椀のふたを笠、箸を杖に見たて、雪の吉野をさまよう静御前になりきる
これも印象にある…
約30年前新刊で購入した本…ほぼ忘れていたのに
なんで思い出したのか自分でも不思議である
この休みに読み返してみようか…
青木玉「小石川の家」
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