人生後半の『ほぼ写真日記』

笹の葉8の日々散歩とひとりごと

《ミニチュア写真日記》かと想えば『妄想物語』

ブログを始めた当初『妄想物語』をアップしていた


自分のフォルダーに保存してある画像をつなげ
無理やりストーリーを作る


前回の続きは
久しぶりに『妄想物語』にしようと思い立った


ミニチュア好きの方ゴッメ───∑(ノД≦)───ン




鴉が言う
「3つの鍵から1つをお選びください」


杣人「もし錠前が開かなかったらどうなるのだ」


鴉「鍵の放つ法力で人は『雲散霧消』してしまうでしょう」


杣人「何…⁈」杣人は身構えた


それでも鴉は言い募る
「あなた様は私が長年待ち続けた方に違いない
 必ずや門は開け放たれるでしょう」


地場の持つ力なのか運命なのか
杣人はなぜか抗うことができない


震える手で鍵をとりあげ錠前に差し込んだ


「南無三‼」


カチリと音がし門はゆっくりと
自ずから開いていった





一歩踏み出すと


頭上からザワザワと
歌うようなささやきが聞こえてくる


(猿顔の植物;画像は拝借しています)



「木乃伊(ミイラ)取りが木乃伊になる」




「木乃伊(ミイラ)取りが木乃伊になる」



(蟻の顔面の拡大;画像は拝借しています)



妖怪だろうか


正体のわからぬ不思議な顔が


一斉に杣人を見つめていた



振り返ると鴉が言う


「ようやくこの門が開いた。
私の心願はここに成った。
自分の魂を取り戻すべくいざ向かわん。」


と門の中へ吸い込まれるよう飛びたった



そうかここは…


現世と死者の世界(黄泉の国)を繋ぐ
洞窟へいたる道を塞いだ門らしい


杣人は頭ではすぐにも引き返そうと思ったが


身体は魅入られたように
門の中へ進んで行くのだった




しめ縄が結ばれた巨木を境に


地下へ続くような下り坂が始まった


これがかの
「黄泉比良坂(よもつひらさか)」なのだろうか



坂を下りきるとそこには
意に反した景色が広がっていた




現世とは何かが違う風景


色彩というのか光の加減が


なんともせつなく懐かしさすら覚える



さては


黄泉の国とはなんと心地が良いところだろうか


穏やかなゆったりした時が流れている


いや時間の概念すらないのか…



(雨に濡れると花びらが透明になる;画像は拝借しています)


死者の国に咲くという透明な花


伝説どおりならば


これを目にした時


もうここから出るすべはないと悟った



いやそうではない


もうここから出てゆきたくないと
杣人は心の底から思った



そうか…


死への憧憬を鴉に見抜かれていたのか


その尋常ではない憧れの強さが
鍵を開けることができたのだ



鴉と自分
黄泉の国から出たい者と入りたい者


あの切り株の出会いが千載一遇の機会だった




自分は鴉になった男の身代わりになったのか


そんなことはもうどうでもよい




この花に抱かれて眠りたい


自分の魂の宿り場所が見つかった




吸い込まれるように花の中に身を横たえる


いや身体はもう亡くて意識だけの魂なのか



徐々に閉じる花びらのすき間から


最後に見たものは


今さっきまで
足元に踏んでいた苔だった




すると
遠くに門が閉じる音が響いたが


杣人だった男は
得も言われぬ幸福感に包まれ目を閉じた





鴉だった男は


現世の荒野を歩いて去っていった



(画像は拝借しています)



※ひとりごと


久しぶりに妄想にどっぷりつかりました
(もしかしたら先日も浸かったかも)



不謹慎な話かもしれないが


死後の世界はこの話のように


穏やかなとても居心地の良い場所だと思っている



自分は自殺願望は無いけれど


苦痛に苛まれるのは耐えられないが


眠るように死ねるならば


ここで人生を終了しても文句はないと


思っているのは本当だ


自分は取り立てて不幸なわけではない


むしろ若い頃より生きやすい


「でももういいよ」とつぶやいてしまう


不謹慎な話で不快になった人がいたらすみません。


自分相当疲れてるな【疲労】ヽ(´ω-`;)ハァ