人生後半の『ほぼ写真日記』

笹の葉8の日々散歩とひとりごと

雪の朝の小人の国

以前、妄想物語(~誰にも迷惑をかけない『妄想散歩』のすすめ~)と名付けて、
保存したままの写真を強引にアップして、とにかく無理やりつなぐというのをしていた。


そこで、先日の雪の日の写真(珍しいので)をしばらくぶりでやってみる。(シリーズ❾)



窓から外を覗くと、下界は一面の雪…そんなある朝のこと




小人はランプを手に、明けたばかりのまだ薄暗い外へ出てみた。




小人の家はバラの根元にあるのだが、


外から見た様子は、家はすっかり雪に覆われて何も見えない。




こんな急な雪が続くと、食べ物にも困るし、凍え死ぬこともある小人の世界。


とにかく、薪を蓄えて置かねばと一人の小人が森へと入った。




もう一人の小人は、水瓶を携えいつもの水場へ向かったが、


凍てついて水を汲むことができない…




そこで、清冽な水が湧き出るという山に出かけた。




不思議にも、水は凍ることなく岩肌を流れている。




そんな時、天から声が降って来た。


「そなたに贈り物を授ける。そにある3つの物からどれか一つだけを持ち帰るが良い。」



そこには、目にも眩い黄金の糸で編まれた
手袋、帽子、マフラーが燦然と煌めいていた。



「はて、どれをもらえば良いのだろうか…」



昔語りで伝え聞くには
「金銀銅」や「大中小」と、わかりやすい区別があるはずだが、
これはいったいどういう事だ…小人は困惑してしまった。


すこし思案して、小人は「黄金で編んだマフラー」を手に取り山を下りた。




バラの根元の家へ近づくにつれ雪が消え
まるで春のような暖かい風が吹いてくる。


足元にはバラの花びらが、風に舞い…降り落ちる。




小人の家の上のバラの木は、薄いピンクの花を咲かせ出迎え、


どうしたことだろう、季節はすっかり春に変わっていたのである。



小人は悟った、
あれは、どれを選んでも同じ結果だったのだ。


ただ一つを持ち帰ることに意味があったのかもしれない。


ただ、正直でありさえすればよかったのだと





※ひとりごと


クオリティーと”強引なこじつけ”は目をつぶってね。(誰も期待してないと思うけど)


「金の斧銀の斧」とか「大中小の葛篭」とかあって、欲をかかないで一番下のランクを選ぶと幸せになるパターンがあるね。


でも、手袋、帽子、マフラーじゃ、そりゃあ選べないよ。(自分が持ってないとかしかないよね)


写真は3つのピンバッジ。
雪が降った日、「金の斧銀の斧」が頭に浮かび、雪の上で撮ってみたくなっただけ。



ところで、大雪でご苦労されている方もいる中
私自身も20代で有数の豪雪地帯に赴任した経験があるので、
その大変さの少しはわかるかもしれませんが、まだまだでしょう。


雪の状況が少しでも軽くすみますように…



時には神社で水汲みをする小人がいるらしい。

〈ミニチュアスレ22〉