鴨、花下美人図
誰にも迷惑をかけない『妄想散歩』のすすめ④
先日のお話の続編
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とある朝、いつものように散歩していると
何やら急いだ様子で、1羽の鴨が葦の隙間から這い出してきた。
私の前で立ち止まり思案していたが、思い切ったように
カモ「いつぞや、私の弟たちを助けてくださった、親切な岡っ引の旦那ではありませんか?」
男「えっ!あの時の鴨のお姉さんかい?あの子たちは元気でやってるかい。」
鴨は跪き、話はじめたのだった
カモ「実は、家の鴨たちも話を聞いて、お礼がしたいので、旦那をお連れするように言われています。」
男「なぁ~に、礼なんざぁいらねぇよ。困ったことがあったら、また言いな。岡っ引きは、鴨助けが仕事なんだからよぉ~、あばよ。」※柳沢慎吾さんのイメージで。
鴨はなにやら重ねて言いたそうだったが、私が去るのをいつまでも見送っていた…。
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そして…、その日の夕暮れ時
「トントン、トントン」と戸を叩く音が響く
戸を開けるとそこには、
シロヤマブキの精のような、美しい女性が立っていた。
※ひとりごと
実は自分の頭の中では、講談師初の人間国宝、一龍齋貞水さんの語りに脳内変換されていて、その口調、リズミカルなテンポのおかげで大変な名作のようになってます。
でも、この後は鴨が羽を抜いて、灰茶色の反物を織るしか思い浮かびません。





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